はじめに
このテキストを読んで頂いている皆さんは、ジャズって何だかカッコイイ!自分も弾けるようになってみたい!
そんな憧れを持っている方だと思います。では、ジャズを弾けるようになろうと思った時、皆さんは何から手をつけますか?
音源を聴いてコピーをしたらいい?ってよく聞くけど、でもどうすればいいかよく分からないし、とりあえず楽器屋さんでそれっぽい譜面を買ってみて、コードやスケールを何となく覚えて、YouTubeの解説動画を観てみる?じゃあ次はアドリブに挑戦?
色々と試してみたけど、何かが違う気がする
難しくてちっとも楽しい気持ちにならない
挑戦してみた結果、こんな気持ちになって挫折した人も多いのでは無いでしょうか。
また、既にある程度の知識や技術を身につけて、自分でライブをしたりセッションに参加したりしている方も、自分の演奏に何かしっくりきていない、一生懸命練習しているけどなかなか上達しない、ジャズを楽しめない、と感じている方もいるかもしれません。
日本人がジャズを勉強する上で苦労している1番の理由は、「フィール(feel)」と呼ばれる感覚を身につける前に、譜面を読んで、何だか良くわからないけど、とにかく音を出す、という作業をたくさんしてしまっているせいだと思います。
この「フィール(feel)」がキャッチ出来ていないために、どれだけ練習しても、「何かが変!!」という演奏から抜け出せなくなっている人がたくさんいます。
実は私も長年ジャズを勉強していく中で、ジャズが楽しくない、練習していても全然進歩を感じられない、という時期がありました。思い返してみると、音楽理論を覚える事、ピアノを弾く事に一生懸命になりすぎて、ジャズのノリを心から楽しむ事が出来なかった、聴き方がわからなかったんだと思います。
YouTubeでも、こうすればジャズっぽくなる!というレッスン動画がたくさんありますが、コードやスケール、フレーズなどの話ばかりで、「フィール(feel)」の身につけ方について話をしている人はほとんどいません。もしくは音源をコピーして、その中からジャズのエッセンスを正確に読み取ってください、という感じでしょうか。初心者には相当ハードルが高そうに聞こえますよね。
ジャズは18世紀の終わりから19世紀初頭にかけてアメリカ南部で発生した音楽と言われています。奴隷としてアフリカ大陸より連れて来られた黒人民族と、ヨーロッパより入植した移民の文化が交わって誕生した音楽です。
日本でピアノを始める方は、「クラシック」と呼ばれる中世ヨーロッパ時代に活躍された作曲家の楽曲を、譜面を使って学んでいる方が多いと思いますが、ジャズはその発生から発展してきた歴史まで、クラシック音楽とは全く異なる経緯をたどっています。ジャズは日本の伝統的な民謡や踊りと同じく、口伝や見様見真似、模倣する事で発展してきた音楽なのです。
どんな人達が、どんな感覚を持って演奏してきた音楽なのか、という事を理解しなければ、表面的にただ音符をなぞるだけの演奏になってしまいます。譜面に噛り付いて何年も練習しても上達しないのは、そういう理由だからです。
私の講座では、初心者の方がジャズを楽しく聴いて、ジャズfeelを掴んで、簡単なコードからアドリブが出来るようになるところを目指します。また、中級者以上を目指しているけれど、ジャズfeelを捉える事が出来ていない方にとっては演奏のクオリティが劇的に変わる可能性があると思います。
楽器の弾き方や、コードやスケールなどの楽典、耳コピをする方法、ジャズの歴史などを体系的にお伝えしますが、ジャズfeelをしっかり身につけよう!という事を学習の最大の目標にしています。
feelは全ての学習の土台です。算数の足し算/引き算、国語のあいうえお、のようなものです。それさえきちんと掴んでしまえば、後は自分でどこまでも積み足していけるのです。
カリキュラムやレッスンで使用するテキストやジャズの歴史など、お伝えしたいほとんどの情報はブログに掲載しておりますので、レッスンを受講される前にそちらに目を通して頂く事をお勧めします。
オンラインジャズピアノスクール
私の講座では、オンライン学習に特化したオンラインスクールを開講しています。
受講期間は3ヶ月、コースに合わせて
- 自宅にいながら学習が出来る
- 30本以上の動画レッスンが永年見放題
- チャットやテレビ電話での質問を受けられる
- 楽譜資料を自由にダウンロード可能
といった特典を受ける事が出来ます。受講には事前面談が必要となりますので、まずはこちらのページをご覧になってから、ページフォームに沿ってお申し込みください。(準備中)
岸本良平 プロフィール
立命館大学卒。大学在学中よりJazzを中心に演奏活動を始め、レストランやブライダルでの演奏、レコーディングやアーティストのサポート伴奏の他、シンセサイザーを用いたCM音源制作にも取り組む等、活動は多岐に渡る。
2013年より9年間、京都祇園の老舗ナイトクラブ「Selected Repos」のハウスバンドのリーダーを務め、本場ラスベガスより招聘した歌手のショーを行う。2016年にはインドの聖地バラナシにてインド政府公認プロジェクト「Suba-e-venares」にて演奏。台湾「Taipei Lindy Festival」へゲストバンドとして出演。翌年以降もニューヨーク、韓国でのイベントへの出演や、ニューヨークでのバンド単独公演、ベトナム/台湾/中国/韓国で開催されたSwing Festivalへの出演、イタリアシチリア島での演奏など、世界各地で演奏活動を行う。
現在はJazz、Pops、Rock、和楽器、ダンサーとのコラボレーション等、ジャンルを問わず様々なアーティストと共演する他、妻である小澤瑶生(第8代WBO女子スーパーフライ級チャンピオン)と共に共同事業所Musica Sportを運営する。